家族の絆で守る定食屋。ただいまと言いたくなる、昔ながらの「まるけん食堂」

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駅周辺にたくさんの飲食店がひしめく吉祥寺にありながら、駅から歩いてでも訪れたくなる……。懐かしさあふれる「まるけん食堂」とは、一体どのようなお店なのでしょうか。名物おばあちゃん・山岸ヤエさんや後継者のお話まで、いろいろ伺ってきました。

 

駅の喧騒から離れたところにある、ほっと心安らぐお店

吉祥寺駅北口サンロード商店街をひたすらつきあたりまで進んだら、右方向へ。

 

衣料店「HARUYAMA」の入るビルの角を左へ曲がり、さらに3分ほどまっすぐ進んでいきます。

 

「まるけん」と書かれた白い看板に出逢えたら、迷わずにたどり着けた証拠です。

 

家族で守る「まるけん食堂」

写真左から)山岸清治(せいじ)さん、山岸ヤエさん、佐藤好美さん

おいしいごはんを提供してくれる、やさしい雰囲気の弟・清治さん。
お客様の一人ひとりに合った接客を心得ている、姉の好美さん。
そして中央に立っている方がお二人の母であり、まるけん食堂の名物おばあちゃん・ヤエ
さんです。95歳とは思えない、元気な姿を見せてくれました。

以前はお店によく出ていましたが、最近は、忙しくなると助っ人をする程度にとどめてい
ます。運が良ければ、ヤエさんに逢えるかもしれませんね。

 

懐かしさを感じる定食メニュー

さっそくお食事をいただくことに。
焼肉定食やカツ丼などのがっつり系メニューもたくさんあります。

この日の日替り定食は「若どりの唐揚げとハムエッグ」(650円)。他にも420円・450円
・480円(お味噌汁とごはんが付)のセットメニューも。こちらは単品のみの注文もできま

す。

「日替わり定食お願いします!」


目玉焼きとハムに唐揚げという、どこか懐かしさを覚えるメニュー。
とくに目玉焼きの焼き加減は理想的でした。唐揚げもしっかり味がしみ込んでいて、ソー
スなどをつけなくてもおいしくいただけます。
ちなみに11時台は比較的落ち着いているので狙い目ですよ。

 

昭和35年からこの地で育んだ、味と想い

おばあちゃんと店内紹介

昭和35年、ヤエさんの亡き夫・賢治さんがはじめた「まるけん食堂」。屋号は、賢治さん
の名前を一字取り「丸く治まりますように」という願いを込めて付けられたそうです。

 

開店当初のお店

当初は、中華そばなども扱い、ヤエさんは歩いて出前をしていたとか。
幼い頃から、そんなご両親を見ていた好美さんは、中学時代からお店のお手伝いをするようになりました。
お店を手伝えなくなるのは嫌だったため「商売人とは結婚しない」そう決めていたといいます。今ではサラリーマンの旦那様としあわせな結婚をし、新浦安から朝5時半起きでこちらに通う日々を送っています。
「大変なことはありませんか」とお伺いすると、ヤエさんはにこやかに「人手がないので大変」そう教えてくれました。だから好美さんや清治さんが忙しそうにしていると、助っ人となり続けているのですね。

 

ヤエさんと娘・好美さん

 

おばあちゃんと娘さん「まるけん食堂」の定休日には、お店の奥で暮らすヤエさんを心配して泊まりに来るという好美さん。「親孝行」という言葉が浮かびますが、好美さんはこうおっしゃいます「子孝行」と。
正直、親が生きてさえいてくれるだけで「子孝行」です。それなのにお店に関われる程お元気で、穏やかで「なんでもよく食べて、くよくよしない」というヤエさん。彼女を慕い、遠方から訪れる方がいるのもうなずけます。

 

今後の「まるけん食堂」のすがた

「うれしいことがあったのよね」
とヤエさんに話す、好美さん。
好美さんの息子さんが、まるけん食堂を継ぎたいと言ってくれたそうです。ヤエさんも、孫が継いでくれることをとても喜んでいました。

好美さんの息子さんは、現在、別の飲食店で働いています。休みの日には、好美さんに夕食を作ってくれるのだとか。うれしそうにスマートフォンでみせてくれました。

 


息子さんが作ってくれたごはん

母親の健康を気遣う野菜中心のメニューですね。
本当に「まるけん食堂」の方々は、みなさんあたたかい。そういう家族の絆が、じんわりとお店や味に溢れているようです。
「近くの親戚の家にごはんだけ食べにきている感じ」そう語ったのは、若い常連客の男性です。
働いている方が、あたたかいから、つい足を運びたくなる空間が生まれるのでしょう。

 

 

楽しい時間をありがとうございました!

 

【店舗情報】

まるけん食堂

住所/ 東京都武蔵野市吉祥寺東町1-6-14
電話番号/0422-22-4250
営業時間/11:00~15:00 17:00~21:00
定休日/月曜日 ※月一回連休あり(1週間前に店内張り紙でお知らせ)